バリュエーション 実践編 B
主要なマルチプルの理論を紐解き、マルチプルの本質と実務への応用を深く検討します。

ゴール
PER・EV/EBITDA・PBRといった主要なマルチプルの理論を紐解き、マルチプルの本質への深い理解を追求します。さらに、本質への理解を踏まえて類似会社の選定やマルチプルの解釈など実務への応用を深く検討します。
概要
レクチャーと演習を通じて、マルチプルの理論を紐解き、マルチプルの本質への深い理解を追求します。まず、理解の要となるPERの意味と解釈を割引配当モデルに基づき詳細に検討し、さらにEV/EBITDAとPBRもその本質を捉えていきます。これらの理論的な理解を踏まえ、類似会社の選定やマルチプルの解釈など実務への応用を検討していきます。
バリュエーション 実践編 Bの水準
実践編 Bはマルチプルについて非常に詳細に議論します。個別企業のバリュエーションという意味では、プライマリー(投資銀行・事業会社)かセカンダリー(マーケットの投資家)かを問わず、実務的には最前線の議論を行うと考えて下さい。実際のところ、投資銀行や事業会社の現場でも、残念ながら少なくない方が本コースの水準でマルチプルを理解できていません。しかし、マルチプルへの深い理解は株式価値の解釈や投資の意思決定において最も重要なものであり、資本市場に携わる幅広い方に本コースの水準でマルチプルを理解いただきたいと強く願っています。
このような問いに答えられるようになります
- 「高PERの株式は割高なので投資すべきではない」という主張は適切か
- PERとROE・割引率・投資はどのような関係にあるか
- 総還元性向を引き上げた時に株価が上昇する企業と下落する企業があるのはなぜか
- EV/EBITDAとPERは、何が類似し何が異なるか
- PBRが低い企業がPBR1倍を目指すには、理論的にはどのような取り組みをするべきか
- 主要なマルチプルへの理解を踏まえると、類似会社をどのように選ぶべきか
- ヒストリカルマルチプルをどのように解釈するか
できるようになること
主要なマルチプル(PER・EV/EBITDA・PBR)への理解を深め、マーケットのマルチプルの解釈、評価における類似会社の選定、ヒストリカルマルチプルの解釈などの深さと精度が高まります。
こんな方にお勧め
責任を持ってバリュエーションを扱い議論する立場の方/そのような仕事に携わりたい方にお勧めします。
- 経営企画で、ファイナンスを理解した上で、企業戦略・事業戦略の検討、経営管理やM&Aの推進などに高いレベルで取組みたい方
- 投資銀行やPEファンドなどのプロフェッショナルで、バリュエーションの実務を効率よく高いレベルで身につけたい方
- IRや経理で、バリュエーションを理解した上で、機関投資家への対応やM&Aの推進などに高いレベルで取組みたい方
- セカンダリーの投資家で、プライマリーの現場で取組む詳細なバリュエーションに触れたい方
受講に必要な事前知識など
DCF法とマルチプル法の実務レベルの基本的な理解(バリュエーション 実践編 Aで扱うレベルの理解)
受講に必要な環境など
- 受講にはExcelがインストールされたPCが必要です。
- 動画で解説を確認しながらExcelで作業するシーンが多くあるため、「2画面」での受講(デュアルディスプレイや、PCとタブレットの併用)を推奨します。
- WindowsのExcel(Microsoft 365)で解説します。MacのExcelでも受講できますが、操作が解説と異なる場合があります。Google Sheetsでの受講が可能かは検証していません。
実施形式と受講期限
本コースはシステム(動画)とゼミ(リモート対面)の組み合わせで提供され、システムで予習の上でゼミに臨んでいただきます。ゼミの開講日を確認しお申込み下さい。システムへのアクセス期限は最後のゼミが終了した日の翌月末です。
認証
本コースを修了した方へは成績に基づく評価認証が発行されます。成績は選択問題と計算問題で構成される理解度確認テストで評価します。
構成
合計:8.5時間
- 動画レクチャー:3.0時間
- ワーク:3.0時間
- ゼミ:1.5時間
- 理解度確認テスト:1.0時間
主なトピック
PERの意味と解釈 | 割引配当モデルによるPERの意味、PERと利益成長率の関係、PERとROE・割引率・再投資比率の関係、日米インデックスのマルチプル比較 |
---|---|
EV/EBITDAとPBRの意味と解釈 | EV/EBITDAはDCF法の簡易的な代替、PBR=PER×ROE、割引配当モデルによるPERの解釈を用いてPBRを理解すると |
マルチプルの解釈の実務への適用と論点 | PERに基づく誤った評価、EV/EBITDAとPERの使い分け、継続的・一時的な損益とマルチプル、ヒストリカルマルチプルの解釈、類似会社の選定における進んだ論点、など |
制作担当講師

藤波 由剛
プリンシプルズ代表取締役CEOとして、BizObi(ビズオビ)の事業とコンテンツ制作を統括。BizObiでは、起業の経験と前職の投資銀行での知見に基づき、事業分析、バリュエーション(企業価値評価)、事業企画、マネジメントなどのコンテンツを制作提供。